私のご主人様

「あれ?ことねぇどこ行くの~!?」

立ち上がって逃走。逃げた先は奏多さんと暁くんの間。

スポッと収まります。

「うおっ!琴音ちゃん!?」

「お前季龍さんのとこ…」

うう、こっちの方が落ち着く。

2人の腕にしがみついていると、暁くんに食えないと叩かれる。

「琴音ちゃん、食べてないでしょ。ちゃんと食べな」

奏多さんのお兄ちゃんモード発動しちゃった。膨れると、問答無用という言葉と共にから揚げを口に入れられた。

「琴音、離せ。食えねぇ」

「琴音ちゃんおいで。暁お腹減ってるから機嫌悪いよ」

奏多さんに引っ張られるまま、暁くんの腕を離すと黙々と食べ進める暁くん。から揚げばっかり食べてる。

ってあれ。向かえ側には少し顔が赤い知らない人たち。…奏多さんと暁くんだけじゃなかった。

何となく恥ずかしくなって奏多さんの肩に額をつけた。
< 244 / 291 >

この作品をシェア

pagetop