私のご主人様
「ここちゃん奏多と暁になつき過ぎだな~。奏多ずるいぞ~」
「伸洋さん、そんな飲むとまた二日酔いしますよ」
「大丈夫、大丈夫」
呂律が微妙に回っていない伸洋さんの声に、奏多さんと視線を合わせる。
絶対明日二日酔いですね。
だろうね。
そんな会話を目と目でやって、奏多さんは苦笑した。
「琴音」
「?っん」
暁くんに呼ばれて振り返ると、2個目のから揚げを口に入れられる。
ちょっとだけ怒ってる顔だ。
「お前も食え。ここでのルールには従え」
「…コク」
「明日からは一緒に食べようね」
「コクコク」
使用人風情があんな上座で食べれないよ。それに、部屋の隅っこにいる奏多さんと暁くんの近くの方が安心できる。
奏多さんの提案にはすごく感謝して、抱きつくと頭を撫でてくれた。