私のご主人様
「ぱっと見で怖い先輩たちより、俺と暁の方が適任だって季龍さんが判断したから俺たちが琴音ちゃんについてるんですよ!先輩たちが接触したら意味ないじゃないですか!」
「理不尽!」
「俺はこわくないだろうがー!」
「せめてサングラス外してから言ってくださいよっ!」
何だろう、このコント…。
強面の人たちが泣き言を漏らして奏多さんに一刀両断されてるのがなんだか面白いです。
「琴音、怖が…ってねぇな」
くすくす笑っていると、暁くんが呆れた顔をした。
確かに無言で目の前に立たれたら怖いかもしれないけど、こんな姿を見せてくれてるのに怖いなんて思えないよね。
笑っていると、不意に目の前が陰る。顔を上げると、3人が目の前に立っていました。
あれ、やっぱりちょっと怖いかもしれない…。
「琴音、離せ」
暁くんの服の裾を握って曖昧に笑ってみた。