私のご主人様

「そのトークっての。俺頑張っちゃった~」

どうやらこっちのアプリみたい。開いてみると、メモ帳のアプリとあまり変わりはない。だけど、右上にスピーカーのコマンドがある。

「おはようって入れてみ」

「?」

伸洋さんに言われるがまま、おはようと打ち込んでみる。

「確定して、そのスピーカー押してみ」

文字を確定して、謎のスピーカーのコマンドを押す。

『“おはよう”』

「!」

押した瞬間に流れたのは女性の機械声。しかも、流暢よく話すから違和感がそんなにないのがすごい。

「びっくりした?」

「コクコク」

「音量は隣にあるので調節できるから。使いな」

『“おはよう ありがとうございます!”』

「!?」

「っぶ!どーいたしまして。いただきまーす」

早速使ったはいいけど、前の言葉消し忘れた…。

そして伸洋さん吹いた…。何事もなかったかのようにご飯食べ始めたけど!!
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