私のご主人様

「伸洋さん機械関係出でしたっけ?」

「あー。正確にはシステムエンジニアな。まぁ、ハッカーが本業だったけど」

「俺機械関係ダメなんで羨ましいです」

「はぁ?奏多には俊敏さがあるだろ?暁は身軽さ。俺運動はからっきしだかんなぁ」

奏多さんと伸洋さんの会話に、ちょっと意外だなって思う。

暁くんは我介さずと言わんばかりに食べ続けてるけど、ちゃんと聞いてる証拠に視線は伸洋さんにずっと向いてる。

お弁当食べ終わったので、シュークリームいただきます。箱から1つ出して、あーと口を開ける。

「ここちゃんは運動派?頭脳派?」

「!?」

話が飛んできた!しかもパクッと大口でくわえた時に!!

伸洋さんも奏多さんも私を見て固まったから、私も一緒に固まってしまう。

どうするべき?口話離すべき?それとも食べちゃうべき?

「…っぶ!?こ、ここちゃん、ごめんごめん食べな」

また吹き出された!奏多さんも吹いてはないけど笑いを必死に堪えてるしっ!

とりあえず許可をもらったのでひと口食べる。
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