私のご主人様

「ハンデっハンデで琴音さんは半分のところから!」

「おおうっ!そうだな!」

「“いらないです”」

「…いらないそうだ」

「マジで!?」

雑巾掛け結構得意だもんね。香蘭にいたとき誰もやりたがらなかったから3年間雑巾掛けしてたもんね。

袖のたすき掛けを縛り直して、ちゃんと絞った雑巾を準備した。

「“私が負けたら3人のお好きなものを作りますね”」

「いや、罰ゲームまで…」

「“大丈夫です。たぶん勝てます”」

「…え?」

「森末、なんだって?」

「…負けたら好きなもの作ってくれるそうだ。…勝てるとも言ってる」

「「おぉ!?」」

瀬名さんと相須さんはきょとんとした顔をしたけど、すぐに大笑いする。

「琴音さんっじゃあ俺チーズインハンバーグで!」

「俺はアイスクリーム!」

む、勝てるわけないと思われてる。これは負けるわけには行かないっ!
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