私のご主人様

「琴音ちゃんごめんね」

あのあと、暁くんが戻ってくるまで先輩さんたちとおしゃべりしてました。

コンビニで買ってきたというフーセンガムを膨らませて勝負してたところに帰ってきた暁くんにバカと言われたのは言うまでもない。

そこから暁くんと夕食作りをして、奏多さんが帰ってきたのはあと少しで出来るところでした。

『“お帰りなさい”』

「うん、ただいま。なにか変わったことなかった?」

「コク」

「森末さんたちと遊んでただろうが」

「え?…琴音ちゃん、変なことされなかった?」

「コクコクコク!!」

すっと表情が変わった奏多さんに、嫌な予感がして何度も縦に頷く。

ならいいけどといつもの顔に戻ったのでほっと息をついた。
< 287 / 291 >

この作品をシェア

pagetop