仕組まれた再会〜聖夜のプレゼント〜
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クリスマスイブに結婚式を挙げようと思いついた後輩カップルは、一体何を考えているのだろう?
今年は、金曜の祝日から三連休
その三連休の真ん中に式を挙げようとしたツワモノが招待状を持ってきた時は、なんの嫌がらせ行為だろうと思った。
彼氏、彼女がいる人にすれば、計画を立てていた一大イベントが台無しになるのだから…
まぁ、独り身の私はクリスマスイブだろうが、クリスマスだろうがどちらでも出席させていただきますけど…
結婚式を挙げる場所を見れば、B&Cホテル!
最悪…思い出したくもない事を思い出してしまった。
一年前のこの日
私は、大好きだった彼氏にこの場所でふられた。
女の大事な時期を彼と2年付き合って28歳を過ぎ、結婚を意識し始めていた。
『今度、会った時に大事な話がある』
そう言われて、そろそろプロポーズされるかもと期待。
彼の職場は、某飲食チェーン店を展開する大手企業。
中国へ進出するということで、彼も大忙しでなかなか会えない日が続いていてクリスマスイブもキャンセルかもと落ち込んでいたけれど、彼から連絡がきてホッとした。
クリスマスイブ当日、B&Cホテルのレストランで彼と食事を楽しんで予約していた部屋で過ごす予定だったのに、彼の口から出た言葉にがく然として喧嘩になった。
『俺、来月から中国支店のオープンニングスタッフになった』
えっ、そうなの…それなら一緒についてきてくれってこと?
『多分、そのままそこで店長を任される。だからいつ戻ってこれるかわからない』
そっか…おめでとう
今日はお祝いだね…
『結衣…』
『はい』
いよいよね…
『俺が戻ってくるまで待ってなくていい。好きな男ができたらそいつのとこに行けよ』
はぁっ…
『どうして待ってなくていいなの?2年も付き合ってた女に言う言葉?待っててくれって言えないの?』
『お前ももう28だ。俺を待ってたら何歳になるんだ…』
『それなら、一緒について来いって言ってよ』
『…俺はまだ結婚なんて考えられない。それなのについて来いって言えるわけないだろう』
ムカッ…結婚を意識していたのは私だけ…
『私の2年を返してよ。また恋愛をする元気なんてないのに…初めからやり直して結婚相手を捜っていうの?』
もう、何がなんだか…彼の言葉にがく然として嫌味を吐くしか私のプライドが保てなかった。
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