人生ゲーム
「じゃあまずは皆で囲んでロボットに向かって一斉に飛びかかろうぜ。押せる人間が押すってことで」

先程の青年、岸森健太がその場を指揮した。

赤茶色の髪と合わせたように思われる赤縁メガネ。

実際は目が悪いわけではなく単なるおしゃれ。

さすがに今日は本当ならもう少し様子を見たいところだが悠長なことは言っていられない。

十人全員で等間隔になりロボットを囲んだ。

ロボットは首を動かしながら孝也たちの動きを不気味な赤い目で追っている。
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