人生ゲーム
「こんばんは、みなさん」
 
天井に取り付けられているスピーカーから、しゃがれた男性の声が聞こえた。
 
「見知った顔も何人かいるようですが…。初めまして。私はこのゲームの主催者、渡辺と申します」
 
一言も聞き漏らすまいと孝也は真剣に耳を傾けた。
 
「細かい挨拶は抜きにして、ゲームの説明に移ります。私の開催するゲームでは毎回お題を決めています。今回のお題は…」

渡辺はわざとらしく間を置いた。
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