人生ゲーム
「では詳しい説明に入ります」
 
三宅と呼ばれた女性は一人一人に薬と水を渡した。
 
「今回皆さんにはバーチャルの世界に飛んでいただきます。そのための薬です」
 
「ちょっと待てよ!」
 
大柄な男が声を張り上げた。
 
「これ睡眠薬じゃねぇの?これで俺達を眠らせた後、臓器とやらを頂戴するってやつだろ!」

いまにも掴みかからん勢いでまくしたてる男に、あくまで三宅は冷静だった。

慣れているのだろう。
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