先生、教えてください。
「・・・それでは皆さん、今年もしっかりと勉学に精を出すように。」
校長、話長かったです。

「最後に新任の先生をご紹介します。数学、化学を担当していただく、三条先生です。」
後ろに立っている、さっきの綺麗な先生がお辞儀をする。

「三条先生には、我らが誇る特進クラスの担任を受け持ってもらいます。では、これで始業式を終わります。」
長い始業式を終え、教室へと歩みを進める。

「ゆったん、会いたかったよ~!」
「ゆう、久しぶり。」
「久しぶり、リマ、えみ。」
親友の山下理真と金子恵美は小学生からの付き合い。今年も三人そろって同じクラスだ。

「ゆったん、初日から遅刻だったね~」
「あぁ、それは朝―」
ガラガラ

「三年特進クラスの担任を務める、三条真です。よろしくお願いします。」
まこと・・・聞き覚えのある名前。
「君たちにとっては、辛く、長い一年になると思いますが、できる限り力になります。何かあれば教えてください。」
整い過ぎた笑顔。
女子がこそこそとはしゃいでるのが聞こえる。
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