ひとつの輝き
「それはさ、渉が悪いよ。いろんな女に手だしてっから…あっ、渉だけじゃないからね!龍斗もカナリだったから。でさ、あたし本気で許せなくって、渉に内緒で諒子と会った。いくら女でも、あの女だけは許せなかった」
そのあと里佳さんは軽く笑って、自分の首の後ろを触りクルクルと巻かれた明るい髪を掻き上げ、あたしに見せてきた。
2〜3センチもある傷のあと…
見るだけで痛々しそうだった。
「それって…」
「あの女と凄い言い合いになってさ…それがあの女があたしの学校の前にいた時に誘ったんだ。だから第2校舎の裏で言い合いしてたんだよ…ったく場所考えろって話だよね」
里佳さんはうっすら笑いながら話し続けた。
「でっ言い合いになった時、女に突き飛ばされて後ろにあった低い窓ガラスにぶちあたって割れた時の傷」