ひとつの輝き
男は首を傾げて後ろを振り向き「この女だよな?」と3人に尋ねた。
「ぜってーその女」
「俺が見間違えるわけねーよ」
その言葉が返ってきてすぐ「やっぱ新庄の女じゃん」と笑みを溢した。
「だから、あたしは彼女じゃないってば!それにあんたが言ってる話はいつの話しですか?」
違うと言ってるのに、引き下がらないこの男はあまりにも、あたしをイライラさせる。
「ん〜1年前の話かな」
「は?そんな昔の話、今更持ち出してくんじゃねーよ」
本当にそう思った。
「そんな怒んなって。やっぱ借りはかえさねーと…彼女じゃなくても、あんたでいいや」
あまりにも意味がわからない言葉に、あたしは眉を寄せた。
そもそも借りと言う言葉を、こんな事に使う事すら間違っている。