ひとつの輝き
「何がいいの?」
「だから、彼女じゃなくても新庄と一緒に居るんだろ?だったらあんたでもいいって言ってんの」
「言ってる意味が分かんない」
「あんたさ、何回も言わせんなよ!新庄が俺の女に手だしたから、あんた誘ってんだよ」
その意味がわかんないっつーの。
「渉が、あんたの女と寝たのは知らないけど、それは渉が悪いの?」
その男は眉を寄せ「あたりめーじゃん」と声を漏らした。
あたしは、その男にビクッとしたが、深く深く息を吐き口を開いた。
「あんたの女も悪いじゃん。女が断ればいい事じゃん…ノコノコと着いて行ってるから悪いんだよ」
そうあたしが吐き捨てると、その男は空を見上げて「あー…」と声を漏らし鋭い目付きで見下ろしてきた。