ひとつの輝き
「あんたと話してても話すまねーから、ちょっと来いよ」
「…いたっ」
あたしの腕を力強く引っ張って行く男に、あたしの頭の中は苛立ちの限界を越えていた。
多分…あたしの頭の中を誰かが覗けば“赤”一色の固まりの色で埋めつくされているだろう。
「ちょ、離してってば」
「嫌」
その2文字の言葉が余計に苛々させる。
3人の男の後ろを、あたしは腕を引っ張られながら先に進んで行く。
つーかマジ最悪。
何なんだよ、こいつら…
もー嫌。
必死で反対の手で、そいつの手を離そうとするけど、さすがに男の力は強すぎて、思うようにはいかない。
「おいっ…離してやれよ」