ひとつの輝き
あたしは、すぐに龍斗先輩の所に駆け寄った。
「ごめんなさい。あたしのせいで」
あたしは必死に頭を下げた。
「平気。気にすんなって」
起き上がる先輩の端整な顔に無数の傷があり、そこからでる血が、あたしの顔をしかめさせた。
見るだけでも痛々しそうなのに“平気”って何?
「でも…ごめんなさい」
何度も誤るあたしに里佳さんは、そっと肩に手をのせてきた。
「美央ちゃん謝んなくていいよ。龍斗は慣れてっし…それに1回、龍斗と渉で、あいつらボコボコにしてっから、やり返されてもおかしくないよ」
「えっ…でも」
そう言う問題なんだろうか…。