ひとつの輝き
それから数日間、毎日が楽しさでいっぱいだった。
付き合い初めて嬉しさの気持ちがいっぱい溢れるのは当り前。
あたしと渉が付き合っていると言う事も学校中に、すぐ知れ渡った。
だけども…
唯一、引っ掛かる事がある。
放課後あたしは教室を出た。
放課後にもなれば、人はだんだん減っていく…
だけども、その少ない人の中から聞こえてくる声…
「あっ怖い先輩の彼女だ」
「なんだかんだ言って先輩の彼女も見た目、怖いよね」
そう…あたしは“怖い先輩の彼女”と呼ばれていた。
ありえない話。
まだ入学当初の青山さんのほうが何十倍もマシだ。
その言葉に、いちいち返すほどでもない。
誰がそんな名前つけてんだ?