ひとつの輝き
「あの時って?」
「ほら一番初め、あたしがプリント持って渡り廊下で変な奴に絡まれてる時だよ」
「あ?お前そんなすげー前の話もち出してくんなよ」
そう言って渉は寝転がったまま足を組んだ。
「だって気になったから…どーみても“助けてあげたら?”って言う顔じゃないじゃん」
「おーい。お前言い過ぎじゃね?ってか、あの時は“助けよ”って気分じゃなくて、ただ邪魔だっただけ」
はぁ?
何それ…言い言葉が返ってくると思ったら最悪な返事だし。
「何それ…邪魔って」
「だって、ほんとにそう思ったし」