ひとつの輝き
“会ってほしい人がいる”
“美央の相手です”
「藤本…」
は?誰だよそれ…
分かんない分かんない。
この手紙は何?
あたしの頭の中は一瞬、真っ白になった。
これって、あたし宛じゃないんじゃないの?
だけど美央って書いてある。
あれ?あたしって“美央”だっけ?
それすら分からないぐらい混乱していた。
あたしはすぐに鞄の中から携帯を取り出し母に電話をした。
長いコールにイライラする。
あたしの手は確実に震えていた。
プツっと呼び出し音が止まったと同時に「お母さん?」と叫んだ。