ひとつの輝き
あたしは暗い夜道を走った。
頭の中で見た事もない人の名前がリピートされる…
向かう先は前に聞いていた所。
あたしのマンションから、そこに着くまでは少し距離があり、ついた頃には息さえ、あまりできない状態だった。
大きな塀に囲まれた家のチャイムを押した。
玄関から現れた人は目的の人ではない。
「あの、どちら様ですか?」
あたしは、まだ呼吸が落ち着いていない為、息を荒くして口を開いた。
「あたし青山美央と言います」
そこまで言うと、その女の人は理解したのか「少しお待ち下さい」と告げ、もう一度、中に入って行った。
少しすると驚いた表情をして隼人があたしの前に立った。
「どした?」