ひとつの輝き
3
9月。
学校が始まり、まだまだ暑い日差しは続く…
憂鬱なまま学校へ行き机に顔を伏せたままの状態が放課後まで続いた。
朝、学校へ来た時に渉が“放課後になったら屋上にこい”と言われた事を思い出し、あたしは屋上へ向かった。
はっきし言って、渉の事を避けていた。
と言うよりも、あたしの中のモヤモヤ感が邪魔をして、うまく言葉に表せないだけだったのかも知れない。
屋上に着き扉を開けてすぐ渉が目に入った。
手すりに背をつけてタバコを吸う渉の姿…
渉を目の前にして初めて思った。
怒っている…
渉はあたしが思っている以上だった。
今まで見た事のない“怒”を越えている。