ひとつの輝き

「ちょっと渉!何、他の女つくってんだよ」 

渉は見下げ「あ?」と里佳さんを睨み返した。 

「だから何で、女待たせてんだよ」 

「里佳には関係ねーだろ」 

「じゃあ関係ねー奴に言われるような事、してんじゃねーよ」  


里佳さんが吐き捨てた後「うるせーよ」と言って渉は屋上を出た。 



あたしはその場に座り込み、でてくる涙を必死に抑えた。 

わかんない… 

渉がわかんない…

どうして女いるの? 


あたしが言わなかったのが確かに悪いけど… 


でも… 


なんで女つくってんだよ。 


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