ひとつの輝き

夜8時。 

ベッドに寝転んでいるとチャイムが鳴った。 

あたしは起き上がりモニターを見た。 


「あっ…」 


そこには笑顔で手を振る里佳さんの姿と、その横に立っている龍斗先輩が目に入った。 


「…はい」

「美央ちゃん。あーけーてー」 


そう里佳さんに言われ、あたしはすぐに解除した。




「ねぇ美央ちゃん、渉の事、気になる?」 


部屋に入るなり、里佳さんはいきなりストレートに聞いてきた。 


あたしは目線を下げ「いや…もういいです」と答えた。 

ほんっと自分でも分からない。 

そんな、あたしを見た里佳さんは「そっか」と呟いた。 


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