ひとつの輝き

「タバコの煙は消えても頭ん中には何も全然のこんねーし、体の中には悪い物がいっぱい溜まりこんでんだよ…けど虹って消えても、まだ頭ん中に残ってるし…さっき美央ちゃん写メ見て綺麗って言ったじゃん?だから頭ん中にも心ん中にも、まだ虹がうっすら残ってるはず…」


そこまで言って龍斗先輩はタバコを口にした。 

自分が吐いた煙を見て「悪いの溜まるっつったけど、タバコは止められねーけどな」と龍斗先輩はうっすら笑った。 


「でー今の美央ちゃんは、虹かタバコで言ったらタバコの方…いい事は全然、頭ん中に残ってなくて今、抱え込んでいる悪い物が、いっぱい体ん中に溜まってんだよね…」 


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