ひとつの輝き
「は?何で?」
「外は真っ赤に燃えてるけど、中身は冷めてる白なんだよ」
そう吐き捨ててドアに向かった。
「あ?お前、しばかれてーの?」
龍斗先輩は眉を寄せて着いて行く。
里佳さんが急にピタッと立ち止まり「あっ!」と振り向いた。
「それとね、あの時の人……あっ、やっぱ何でもないや。じゃあね美央ちゃん」
里佳さんは手を振って出て行った。
ってか、さっきの何だろう?
その後、あたしはソファーに座り、里佳さんからもらったミカンジュースを口に含んだ。
“外の気持ちも中の気持ちも一緒”
そうかも知れない。
強がって反対ばかり言うあたしは最悪だ。
現実からずっと逃げてて、あたしは何ひとつしてないや…