ひとつの輝き

そんな事を思っていると涙目になっていた。 


「あれ…どした?」 

渉先輩は軽く、あたしの肩に手をのせて覗き込んできた。 

あたしは反射的に目を反らし「いえ…」と呟いた。


「でっ、名前」 

そう問いつめられると口が勝手に開く。 


「青山美央」 

「美央ね。俺、新庄 渉…じゃ後で行くから」

「えっ…あとって?」


そう叫んだけど渉先輩は集団の中に塗れて姿を消した。 



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