ひとつの輝き
「みーおちゃん。やっぱ何かあったでしょ?前からそうだね、美央ちゃんって」
「えっ?」
「ブランコだよ。お母さんとうまくいってないの?」
その言葉で、忘れていた知らない人の名前が頭に流れ込んできた。
あいつだ…藤本。
見たこともないのにイラつく。
「まぁ…」
あたしは素っ気なく返し口を開いた。
「あたしね、なんか何もかもどーしたらいいのか分かんないんです…本当の答えすら分からなくて、誰に聞けばいいのかも分かんなくて…」
あたしが、そこまで言うと亜由美さんは青空を見上げて「んー…」と声を漏らし目線をあたしに向ける。