ひとつの輝き
背後から聞こえてきた声に、あたしの体はビクッとした。
振り返ると息を切らしながら、あたしの所まで来てブランコの鎖を握った。
「えっ…どーしたの隼人?」
「おまえ…」
隼人は、どっから走ってきたんだ?と言うぐらいに息を切らし必死で乱れた呼吸を落ち着かせようとしていた。
「お前…どんだけ探したと思ってんだよ!つーか携帯の電源入ってねーぞ」
そういえば隼人に教えてから電源入れた覚えもない…
「あぁ…」
「つーか美央、来い」
怒鳴るように、あたしの腕を引っ張り、立たせたと思うと勢いよく走りはじめた。