ひとつの輝き

―美央へ―


16歳、お誕生日おめでとう。 

言うの遅くなったね。ごめんね… 

学校は行ってるの?ちゃんと食べてるの?体だけは大切にしてね。 

色々、心配かけてごめんね。 

お父さんもお母さんも仕事が必死で美央の事、構ってなかったね。 

美央が苦しんでいる事に気がつかなくてごめんね。


隼人くんが何日か来てくれて、お母さん…心を打たれたわ。 

“美央の事、もっとわかってあげて下さい”

って必死になって何度も言われたわよ。 

いつもいつも苦しめてごめんね。 

前の手紙は、破棄にします。 


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