ひとつの輝き


あたしは夜道を走った。


会いたい…

会いたい… 


頭の中で繰り返される言葉は何回、言ったんだろう。

一軒家の前で、あたしは立ち止まった。 



「あれ?美央ちゃん?」


前から聞こえてくる声に顔をあげた。 

「あっ、お姉さん…」


玄関のドアを閉めて驚いた表情をし「どーしたの?」と、あたしの肩に触れてきた。 


「あっ、あの渉いますか?」 

「えっ…うん。部屋にいるけど」 

「入っていいですか?」

「いいよ。あたし今から仕事だから」 


お姉さんは微笑んで手を振り、横に止めてある車に乗り込んだ。 


えっ?ってか、こんな遅くになんの仕事してんの?


そう思いながら、あたしは駆け足で渉の部屋へ行き、ドアをおもいっきり開けた。 


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