ひとつの輝き
「うわっ」
そう叫んだ渉はベッドに座ったままタバコを吸っていた。
「渉…」
「ってか、お前なんでここにいんの?」
あたしは渉の前で両膝をつき「ごめんね。ごめんね」と声をだした。
「何のごめん?」
「何のって色々だよ!やっぱ、あたし渉じゃないとダメって気づいて…」
「おっ…おい、ちょっと」
渉はタバコの火を灰皿で磨り潰した。
「お前…気づくの遅くね?」
「え?だって渉、女いるとか言うし…」
「何の事?」
はぁ?何の事って…
「渉、前に別れよって言ったじゃん、女またせてるからって」
「誰の女?」
「渉だよ!」
渉は深く息をはき、あたしを見た。