ひとつの輝き

「ちょっくら付き合ってほしい所あんだけど」


えっ…? 

付き合ってほしい所?

場所だよね…どこ?


「えっ何処ですか?」

「ほんっと近く近く」



あたしが考え込んでいると、里佳先輩がポンポンと肩を叩いてきた。 

「あたし達、帰るねー」

「えっ!帰るんですか?」 


咄嗟にでた、あたしの言葉だった。 

この会ったばかりの人と2人にする気ですか? 


そう思いながら里佳先輩を見ていると

「これからデート」

そう微笑んで龍斗先輩と消えて行った。 


渉先輩の後を追うあたしは何て言葉をかけたらいいのかまったくわからなかった。 


見かけからして怖そうな雰囲気をだす渉先輩は何故かあたしの体を怯えさせる。



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