ひとつの輝き

「あっ…あの」 

「何?」

「じゃ先輩の噂は嘘なんですか?」 


先輩達の噂はよくクラスの人達が言っていたから頭に残っている。 


「噂?俺の噂なんてあんの?」 


あれ? 

この人は気づいてないんだろうか… 


そっか、あたしとは違って耳には入れないんだろー…自分の事は。 


「あー何て言うか…ガラス割ったとか、喧嘩が凄いとか…」 


そこまで言うと先輩は声を出して笑った。 


「それは嘘じゃねーな。正直マジ話が飛んでんな」


「はっ?本当のこと…」


ってか、これは笑い話なんだろうか。 

やっぱ、この人達、恐ろしい人達だ。 


学校なんて楽しいのかな?

だよね…あんなに溜まってて笑いあってたら。 


あたしには、わかんない。 



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