ひとつの輝き


あの日から1ヶ月が経った。 

あの日から2日間、あたしは学校へ行かなかった。 

番号を交換していた為「大丈夫?」と電話を掛けてきてくれた。 

その後、2日ぶりに学校へ行ったら誰ひとり、あたしの噂を言う人は居なかった。 

本当、嵐の過ぎ去った後みたいだった。 

不思議そうにする、あたしに里佳さんは“渉だよ”と言って微笑んでくれた。


休み時間…昼休み…放課後。 

一緒にいる時間が長くて、いつの間にか“先輩”から“渉”に呼び変わっていた。 

そんな楽しい毎日が、次第にあたしの恋心を膨らませていった。 


もう気づけば

“渉が好き”

その言葉で心の中は埋めつくされていた。 




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