ひとつの輝き
4
あの日から1ヶ月が経った。
あの日から2日間、あたしは学校へ行かなかった。
番号を交換していた為「大丈夫?」と電話を掛けてきてくれた。
その後、2日ぶりに学校へ行ったら誰ひとり、あたしの噂を言う人は居なかった。
本当、嵐の過ぎ去った後みたいだった。
不思議そうにする、あたしに里佳さんは“渉だよ”と言って微笑んでくれた。
休み時間…昼休み…放課後。
一緒にいる時間が長くて、いつの間にか“先輩”から“渉”に呼び変わっていた。
そんな楽しい毎日が、次第にあたしの恋心を膨らませていった。
もう気づけば
“渉が好き”
その言葉で心の中は埋めつくされていた。