ひとつの輝き
「ねー見て!空、凄い綺麗だよー飛行機雲」
里佳さんは、そう叫んで指差した。
あたしは空を見上げて深呼吸をした。
雲ひとつない快晴の空に1本だけスーっと伸びる飛行機雲…
古い線はだんだん薄くなり、また新しい線が伸びていく…
「きれーだね」
「ねぇ写メとろーよ」
「あっいいね」
あたしと里佳さんが携帯を上にあげた時「きやっ」と里佳さんが叫んだ。
その直後、里佳さんがあたしにぶつかり「きやっ」と同じく叫んだあと、あたしの携帯はカシャと音がなった。