ひとつの輝き
「何してんのー」
声がする方向を見ると龍斗先輩が立っていた。
「もー龍斗、おさないでよ」
里佳さんが眉を寄せて怒ると龍斗先輩は顔の前で手を振った。
「俺じゃねーよ」
そう言って龍斗先輩は後ろに指差した。
その後ろには笑いながら立っている渉がいた。
「えっ、もう渉やめてよ!今、写メとろーと思ってたのに…ね?」
目を向ける里佳さんを見て「本当、本当…ってか、これ見て」とあたしは3人に写メを見せた。
「うわっ!お前これ何処とってんの?」
渉は声をだしながら笑い写メを覗き込んできた。
里佳さんと龍斗先輩もつられて笑い「地面とってるー」と、もっと笑いだした。
「だから押してくるからでしょ」
あたしが叫び龍斗先輩を見ると
「えっ…だから押したの俺じゃねーって」
と、もう一度、渉に指差した。