ひとつの輝き
放課後…。
母から電話があった。
話があると…。
なんとなく、その予想はつく。
電車に揺られながら着いた場所は大きな建物ばかりで埋めつくされる大都会。
あたしの住んでいる街とは、まったく違う。
公園もなければ河原もない…
人とビルに埋めつくされる中に、ひときは目立つ建物を見上げ、あたしは中に足を踏み入れた。
「お客様…ご用件は?」
スタスタ足を進める、あたしに黒いスーツを綺麗に着こなした30代ぐらいの男の人が手を伸ばして止めてきた。
あーそっか…あたし制服だ。
「あたし青山といいます」
その男の人は目を見開き「大変申し訳ごさいません。娘様でございますね?」と頭を下げた。