ひとつの輝き
「俺は行くよ。俺も行かなかったら俺のだした条件、破棄されっし」
隼人はあたしに背を向けて歩きだした。
「待って」
隼人はクルッと振り返り首を傾げる。
「何?」
「その条件、分かってくれんの?」
「わかんね。けど美央のだした条件よりは望み高いと思うけど」
考えてみればそうかも知れない…
あたしは自分に頷き口を開く。
「わかった。あたしも行くよ」
入り口の前にいた案内人に連れられて、あたしと隼人は足を進めた。
さすが有名なホテルだけにデカイ。
高級感、溢れる匂いとはこう言う匂いなんだろうか。
あまりにも久しぶりな為、目が眩む。