ひとつの輝き

入り口の前まで来ると人が溢れかえっていた。 

中に入ると知らない人達がテーブルを囲んでワインに溺れている。 

その中から背筋をピシッと伸ばした女の人があたし達に近づいてきた。 

「お袋」

ポツリと隼人が言った。 

あたしの母と、どことなく似ている。 

キツイ感じも… 

全て似ていると感じた。 

「遅かったわね。もぅ挨拶終わったわよ」 

「そう」

隼人が軽く返し、お母さんの目は、あたしに向けられた。 


「もしかして美央さん?」 

「はい。青山美央です」

礼儀正しく礼をした。 


「懐かしいわね。隼人と知り合いだったの?」


懐かしい? 

あたし、会った事あるんだ… 



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