ひとつの輝き
「あたし振られたんです」
そう言った瞬間、里佳さんは目を見開いた。
「はっ?それ本当?」
「はい」
里佳さんはカナリ驚いた表情をした。
ストローでクルクル中に入っている氷を回しながら「えっ…」と声を漏らした。
その後も何度か「えっ…」と首を傾げながら不思議そうな顔をしていた。
あたしは、ただずっと里佳さんの顔を見ていた。
そして、あたしは里佳さんの行動で一ヶ所、気になった部分があった。
あたしが振られたと言ってから、やけに里佳さんは自分の首の後ろを触る。
激しくとかそんな触り方じゃない…ゆっくりゆっくり一ヶ所の部分を撫でている。
その後、里佳さんは、あたしが硬直するような事を次々に言ってきた。