二人だけの甘い聖夜を



意外だった。

優斗がこんなに計画的で行動的なことなんて、今まであっただろうかと、過去を振り返ってみる。


付き合っている頃から、どこか出掛ける場所だとか、何をして過ごすだとか、そういう計画はだいたい私が提案することが多かった。

優斗がデートプランを立てて過ごすなんてことは過去数えられる程度しかなくて、たいていが私にお任せ。


でも、優斗が私の行きたいところや、やりたいことを優先してくれている優しさはわかっていたし、男のくせにリードしてくれない!なんて不満を抱くことはなかった。


そういうところも優斗の好きなところだった。



「でも……大丈夫かな。一晩預けたことなんてないし、お義母さん大変じゃないかな」


「大丈夫だって、たまにはいいだろ。毎日子どもたちと過ごしてるんだし、ママも息抜きってことで」


「そうかな……」



子どもたちを預けて出掛けることに、心配や後ろめたさみたいな気持ちがないとは言えない。

だけど、優斗が私のために考えて計画してくれたことは素直に嬉しかった。


子どもたちがいないお出掛けなんて、どんな感じだっただろう?


そんなことを考えながら、久しぶりに何を着て行こうかとクローゼットを開いた。

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