二人だけの甘い聖夜を
「じゃあ、改めまして……これからも末長くよろしくお願いします」
「こちらこそ」
「よーし、飲もう飲もう! パパ減ってないじーゃん」
ワインボトルに向かって伸ばした手がいきなり横から掴まれる。
何事かと目を向けると、優斗はほんのり微笑み、隣に座る私の体を引き寄せた。
「さっきから気になってたんだけどさ……」
「な、何……?」
急に接近した距離に鼓動が高鳴り出す。
意味深に微笑を浮かべる優斗から目が離せなくなっていた。
「今日はもう……パパ禁止、な?」
そう言った優斗は、私の返事を待たずに唇を重ねる。
触れただけのキスは次第に深くなっていき、そのままソファに体が沈んでいった。
やっと唇が離れた時には頭がぼんやりとしていて、視界に再び現れた優斗がふわふわとして見えていた。
ビシッと締めたままだったネクタイを緩める仕草に、体の奥がキュンと痺れる。
「里香……愛してるよ」
「優斗……」
出逢って、付き合って、結婚して、今は家族になった。
でも、あの頃の気持ちは今も変わらない。
これから先も、ずっとずっと……。
「私も……愛してる」
゚・*:.。. .。.:* Fin *:.。. .。.:*・゜