そこの御曹司、ちょっと待ちなさい!
「.....そんなことがあったのね。
私も、他の男の人に揺れると思ってる?」
「そうじゃないよ。
......ただ、僕よりも魅力的な人はたくさんいる。
それに兄さんと僕だったら、どう見ても兄さんの方が男として上だから、そっちにいかれても仕方ないとは思ってる」
まあ、総合的にみると、慎吾よりも兄たちの方が上なのは、否定できない。
慎吾の父は、今慎吾がつとめている会社の系列会社の他にも、いくつか会社を経営している。
言われたことをさらっとこなすタイプの二番目の兄が、そのうちのひとつをもうすぐ任されることが決まっているらしい。
一番上のお兄さんは、自分で起業までしているアグレッシブなタイプ。
つまり三人兄弟の中で、コネ入社でなんとか会社に入れてもらった慎吾だけが落ちこぼれというわけだ。
「もちろん慎吾のお兄さんたちなんだから素敵な方なんでしょうけど......。
私には慎吾(のお金)だけ。
他の人に揺れたりしない。 今日だって、慎吾よりもひかれる人なんて一人もいなかった」
私から目をそらした慎吾の手を両手で握り、彼の目をまっすぐに見つめる。
兄と比べて慎吾が悩む気持ちも分からなくもないけど、別にそこまでウジウジする必要もない。
残念でもなんでも、御曹司に生まれたというだけで、そもそも、人生勝ち組なんだから。
私も、他の男の人に揺れると思ってる?」
「そうじゃないよ。
......ただ、僕よりも魅力的な人はたくさんいる。
それに兄さんと僕だったら、どう見ても兄さんの方が男として上だから、そっちにいかれても仕方ないとは思ってる」
まあ、総合的にみると、慎吾よりも兄たちの方が上なのは、否定できない。
慎吾の父は、今慎吾がつとめている会社の系列会社の他にも、いくつか会社を経営している。
言われたことをさらっとこなすタイプの二番目の兄が、そのうちのひとつをもうすぐ任されることが決まっているらしい。
一番上のお兄さんは、自分で起業までしているアグレッシブなタイプ。
つまり三人兄弟の中で、コネ入社でなんとか会社に入れてもらった慎吾だけが落ちこぼれというわけだ。
「もちろん慎吾のお兄さんたちなんだから素敵な方なんでしょうけど......。
私には慎吾(のお金)だけ。
他の人に揺れたりしない。 今日だって、慎吾よりもひかれる人なんて一人もいなかった」
私から目をそらした慎吾の手を両手で握り、彼の目をまっすぐに見つめる。
兄と比べて慎吾が悩む気持ちも分からなくもないけど、別にそこまでウジウジする必要もない。
残念でもなんでも、御曹司に生まれたというだけで、そもそも、人生勝ち組なんだから。