拗らせDKの偏った溺愛



いままでも、今日みたいなことは何度もあった。
 
少なくとも、小学校はもちろん、中学校の1年生あたりまでは、素直にみんなの期待に応えようとがんばっていたはず…。


いつからだったかなぁ…期待に応えてもそれが当たり前みたいになって。

がんばってる部分は誰も見ていないから、当然、誰にも褒められない。

良い結果が当たり前、期待を上回るくらいで丁度。

逆に少しでも期待を下回れば良い結果でさえガッカリされる。


なんなんだよ、俺はスーパーヒーローかっての。


常にヒトの期待を一歩上回る結果を出し続けるって、できるヤツがいたら俺がお目にかかりたい。

かと言って、俺はこんなにがんばってます!なんてアピールは死んでも嫌だし…。


なんてウダウダ考えたまま思春期に突入したせいか、憂さ晴らしに暴れまわっていたら、気づいた時には今の俺ができあがっていた。

なにをしていても大して面白くない。

その瞬間だけで続かない…刹那的な快楽と人間関係。

どこにいても誰といても、自分1人でいるみたいな孤独感。

そんな感覚から抜け出せない毎日が、ずっと続いている。

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