拗らせDKの偏った溺愛




「竜也、せっかくだし、今年の体育祭は竜也も学校に来ようよ」


困り果てている私の救世主となってくださったのは虎谷くんでした!


「それに、この龍と虎、僕たちがイメージの元らしいよ?クラスの応援旗にまでなってるのに、その本人がいないとか…盛り下がるよね〜?」


虎谷くんがニコニコ笑いながら佐藤さん達に同意を求めるように視線を送れば、御三方とも大急ぎで首を縦に何度も振ってらっしゃいます。


「…マジか?」


「そ、そうだよ!貴紀くんの言う通り!他のクラスの子達も、この旗が二人をイメージしたものだって知ってるし、当日いてくれたら喜ぶよ!!」


高橋さんが一生懸命に訴えかけたのもあり、


「はぁ〜、わかったよ。今年は体育祭の日に学校に来てやるよ」


高村くんが折れてくれました!!


「「「きゃ〜!!やったぁ!うれしい〜〜〜」」」


「そんなに喜ぶことか?」


「「「そんなに喜ぶことだよっ!」」」


佐藤さん達があまりにも喜ぶものですから、高村くんは少し驚かれた様子です。



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