拗らせDKの偏った溺愛
「ただ学校に来るだけだっつーのに…」
みなさんの喜びように、なんとなく照れたように答える高村くんに、虎谷くんをはじめとしたみなさんが温かい視線を向けてらっしゃいます。
なんと言いましょうか。
とてもふわふわとした雰囲気です。
そうです!
虎谷くんは確か借り物競走に出場される予定ですが、高村くんは種目決めの時に不在だったため、出場競技が決まっていません。
せっかく当日来られるのであれば、何かに出場されるといいのでは…?
ただ来て見ているだけより参加した方が楽しいはずです!!
確か、人数が多少変更になっても大丈夫な競技が…と頭で考えながら
「せっかくですから、競技にも参加されてみてはどうでしょう?」
と提案してみました。
もちろん無理強いするつもりはありませんから、参加不参加はあくまでの高村くんのお気持ち次第です。
「あ、それいい!せっかくなら竜也くんもなにかに出ようよ!」
「そうだよ!応援団の子にも旗振ってもらってみんなで応援するから!!」
私の提案に佐藤さんや高橋さんがウキウキと乗ってくださいました。
「だよね。僕もそれがいいと思うよ?」
強力な後押しとして虎谷くんも。
「はぁ?今更なに言って…」
流石の高村くんもみんなに口々に言われたうえに、虎谷くんからも言われて戸惑い気味なご様子。