拗らせDKの偏った溺愛

〈美咲です〉


校舎の庭でのお仕置きなんて序の口だったと思い知ってからというもの、体育祭までの毎日は

早朝起床:学校へ行く用意をして竜也くんの家へ

朝:竜也くんの家へ行って朝食を作り、なぜか一緒に食べることに

登校:これは土下座する勢いでお願いして別々にしていただきました

昼:お昼ご飯を買いに走る

放課後:体育祭の準備

放課後の後:竜也くんの家で掃除と洗濯・夕食を作って一緒に食べる

帰宅:お父さんの夜ご飯作り、家の家事全般

というハードなものになりました。

お父さんには、体育祭まであと少しだから、準備で朝も早いし夜も遅くなる、と言ってなんとか誤魔化しました。

呑気なお父さんは


「青春だな!!ガハハ!!」


と豪快に笑っていましたが…。

大変だったのは綾乃ちゃんです。

隠すのは難しいと判断し、正直に全てを話すと、これでもかとばかりに大興奮されまして…。


「いーの、いーの。登下校なんて1人でできるんだし、私のことは気にしないで!!
うふふふふ、ついに嫁扱いに格上げ!?」


と、意味不明なことを言いつつも、快くご理解くださった点についてのみ、素直に有り難いと思いました。

それにしても、ようやくです。

ようやく、明日が体育祭本番です!!

体育祭さえ終われば、この地獄のような日々から抜け出せます〜!


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