拗らせDKの偏った溺愛
その反面、竜也くんはというと。
もちろん私は、今朝も最近の日常通り、朝イチで竜也くんのご自宅へお邪魔しました。
朝食を作り、寝起きの悪い彼を決死の覚悟で起こし、一緒に朝食を食べるところまでがんばりました。
それはもう、とってもがんばりましたよ!!
ただ、大抵の日は虎谷くんの到着を待って出発するのですが…。
今朝だけは、私がいつもより早く学校に行かなくてはならなかったので、寝起きのままのだらしない格好であくびをする竜也くん1人を尻目に、大慌てで出てきたのは確かです。
家を出る間際に、
「今日は体育祭ですから、絶対に遅刻しないでくださいね!!」
と念押しして出たのですが…。
竜也くんの
「わーかった、わかったって。そんな何回も言わなくても、ちゃんと行くっつーの」
という言葉を信じたのがいけなかったのでしょうか?
ただ、嘘をつくような感じでもなかったので
…もしかして…二度寝?
とにかく!肝心の竜也くんが学校に来ていないなんてあり得ません!!
虎谷くんに連絡をとっていただくも、応答なしとのこと。
これはもう、家まで行ってみるしかありません!!!
この時の私は、
体育祭を成功させたい!
実行委員としての責任感とは!
などに燃えていて、竜也くんがまさかのピンチに陥っているなんて考えもしませんでした。