拗らせDKの偏った溺愛

いよいよ出番です



体育祭は順調に進んでいます。

今は女子400m走です。

割と距離のある短距離走なので、出場されているのは運動部の方たちが多いようです。

みなさんの声援やがんばりを実行委員のテントから見つめつつ、次の障害物競走で自分の果たす役割をおさらいです。


「えっと・・・私はA班だから、最初のハードルを全員が走り終えたら片付けて・・・次にB班がサッカーボールを片付けたところへ5kgの土嚢を並べに行く、と」


わが校の裏の花形競技、障害物競走・男子の部はグラウンドを2周半ほどする、障害物競走としてはかなり異例の距離です。

障害物の準備と片付けを、競技の進行具合を確認しながらやらなくてはいけないので担当者はチームワークと俊敏さが必須です。

が、チームワークが大切とはいえ、練習するものでもないので、毎年ただのぶっつけ本番です。

そのため、ときどき黒子役の実行委員と出場者がぶつかってしまったり、障害物が間に合わなかったり、早く片付けすぎてしまったりと、そういう意味でもハプニング続出のため、今年は何が起こるだろうという期待もあって大いに盛り上がるのです。

とにかく!私は黒子役として、競技がつつがなく進行するよう全力を尽くすのみです!!


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